淋病は放置してもいいの?
放置はNG!淋病が自然治癒する事はありません。
性病の中には、放置していても自己免疫力によって自然治癒するものもありますが、淋病は別です。
淋病を放置すると、菌が体の奥の方まで侵食してどんどん症状が悪化していきます。
病院に行くのが億劫で、つい放置してしまいたくなる気持ちは分かりますが、淋病への感染が疑われる場合にはすぐに治療を始めましょう。
自然治癒したって聞いたことあるけど?
もしあなたの周りに「過去に淋病になったけど、放置していたら自然治癒した」という人が居た場合、その人は大きな誤解をしている可能性があります。
確かに、淋病の病原菌である淋菌は、気温の変化や乾燥した環境では生きられない弱い菌です。
なので、放置する事で自然治癒する事もあります。
しかし、その場合の多くは、一時的に淋病の自覚症状が無くなっただけで、淋病の病原菌は死滅せずに潜伏している状態である可能性が高いでしょう。
淋病の病原菌である淋菌は、一度潜伏したとしても水面下で感染を広げている事が考えられます。
この浸食を放置してしまう事で、将来的に淋病が再発し、より重篤な症状が引き起こされるリスクがあるのです。
また、潜伏している状態でも感染力はありますので、性行為をすればパートナーに淋病を感染させてしまいます。
放置して自然治癒したと思っても、それは「自覚症状が無くなっただけ」である事を覚えておきましょう。
淋病を放置したらどうなる?
淋病を放置する事で起こり得る3つの重大リスク
淋病の放置が、重篤な症状を引き起こすリスクになるという事は先述しましたが、具体的にはどのようなリスクがあるのでしょうか?
淋病を放置する事で起こり得る、3つの重大なリスクを紹介します。
1.不妊症
淋病を放置する事で、男性であれば精巣上体炎、女性であれば腹膜炎が引き起こされる可能性があります。
それらの症状が悪化すると、最悪の場合、不妊症になってしまうリスクがあるのです。
特に女性の場合は、淋病に感染しても自覚症状が少なく放置しがちであり、淋病によって不妊症や早産、流産が起きる事も少なくありません。
2.全身に及ぶ症状
淋病は主に性器周辺に感染する性病ですが、放置すると菌が血流に乗って全身に広がってしまうことがあります。
この様な全身性の淋病の事を播種性淋菌感染症(はしゅせいりんきんかんせんしょう)と言います。
播種性淋菌感染症になってしまった場合の症状として、以下が挙げられます。
- 関節痛
- 関節炎
- 発熱
- 悪寒
- 皮膚の炎症
間接痛は、一定の場所ではなく移動しながらあちこちに起きるという特徴があります。
3.母子感染
淋病を放置し、妊娠時にも体内に菌が残っている状態では、赤ちゃんに淋病を移してしまう"母子感染"が起きる可能性があります。
生まれてくる時に産道で、母体の淋菌に触れてしまう事によって母子感染は発生します。
赤ちゃんが淋病に感染すると、新生児結膜炎を患う可能性があり、最悪の場合失明に至ります。