ヘルペスと帯状疱疹の違い

帯状疱疹とヘルペスの違いは?

帯状疱疹もヘルペスも原因はヘルペスウイルスへの感染によるものです。

帯状疱疹もヘルペスも、肌の表面に痛みや水ぶくれなどの症状を伴う、ウイルス性の感染症である点に違いはありません。

さらに、双方とも原因菌となるのがヘルペスウイルスの仲間であることから、混同されがちですが、実際には多くの違いがあります。
そもそも原因となるヘルペスウイルスの種類に違いがあるのです。

ヘルペスウイルスは地球上に160種類存在し、人間に感染するものだけでも8種類ものウイルスが存在します。
そのうち帯状疱疹を発症させるウイルスが、『水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)』と呼ばれるものです。

ヘルペスを発症させるウイルスはさらに2種類に分けられ、主に上半身に感染するのが『単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)』
下半身に感染するのが『単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)』と呼ばれます。
その症状には一体どのような違いがあるのでしょうか?

帯状疱疹とヘルペスの症状の違い

帯状疱疹とヘルペスの外見上の違い。

帯状疱疹とヘルペスとでは、発症した際の外見に大きな差があります。
帯状疱疹は発症すると、体の右半身か左半身のどちらかに、まるで"着物の帯"のような形で密集した水ぶくれが現れます。名前に"帯状"と付くのはその為です。
右半身か左半身のどちらかに症状が現れるのは、ウイルスが進出する末梢神経という神経が身体の左右別々に広がっている事に関係しています。

一方、ヘルペスの場合は身体のどこにでも感染しますが、帯状疱疹と違い、その感染した部位を中心に局所的に発症します。

多いのは口元か性器に発症する口唇ヘルペスと性器ヘルペスです。
ただし、ヘルペスの場合は初感染だと、まれに症状が広範囲に広がる事もあり、そうすると見極めが難しくなります。

初感染時には症状に大きな違いがあります。

そもそも帯状疱疹は、初感染時には『水疱瘡(みずぼうそう)』として発症します。初感染でいきなり帯状疱疹を発症する事はありません。
帯状疱疹は水疱瘡の時に体内に入ったウイルスが再発する形で発症に至ります。つまり、水疱瘡が再発したものが帯状疱疹であり、水疱瘡が水疱瘡として再発する事はありません。

対してヘルペスは、帯状疱疹とは違い、初感染して時からヘルペスとして発症します。(感染部位により口唇ヘルペスや性器ヘルペスと呼ばれます)
ただしヘルペスも、再発時に比べ初感染時の方が症状が重くなるなど、症状の度合いに違いがあります。

再発頻度に違いがあります。

ヘルペスは、一度感染すると完治する事はなく、事あるごとに再発を繰り返す厄介な病気です。
それに引き換え、帯状疱疹は一度症状が現れるとそれ以降は再発する事が無く、一生に一度しか罹らない病気であると言えます。

帯状疱疹はヘルペスと比べて症状が強く、それに比例して、発症した際に体の免疫機能も強く働きます。
免疫は症状が治まっても、消えずに体の中に残り続けるので、一度その強い免疫さえ作ってしまえば、もう二度と帯状疱疹を発症する事はありません。

帯状疱疹とヘルペスの発症後の対処の違い

帯状疱疹もヘルペスも素早い対処が必要な事には違いありません。

帯状疱疹もヘルペスも初めて発症したら、すぐに病院へ行きましょう。

どちらも自己判断で放っておくのは非常に危険です。
特に帯状疱疹の場合は、発症してからの対処が遅れると『帯状疱疹後神経痛』を発症する事があります。
帯状疱疹後神経痛とは、水ぶくれなどの帯状疱疹の諸症状が治まった後も、ウイルスによって神経が傷つけられた事で、痛みを感じてしまうという症状です。
これは個人差がありますが、酷くなると5年も10年も痛みが続く事になります。

ヘルペスでは帯状疱疹と違い、このような後遺症が残る事はほとんどありませんが、再発を繰り返す病気です。
再発した場合は一刻も早く、抗ウイルス薬で対処をする事で、症状を最小限に抑える事ができます。
薬を通販で購入すれば、処方箋と違い診察代がかかりませんので、薬を常備しておく事をおススメします。



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